高性能なIoTデバイス、特に意思決定のためにリアルタイムで情報を処理するAIアプリケーションを実行するデバイスには、高速で信頼性の高い接続が不可欠です。この高まるニーズに応えるべく、モバイルエンタープライズ、産業、スマートリテールIoTアプリケーション向けに、次世代のモデムベースIoT 5Gプラットフォーム、MediaTek MT8875を発表しました。
高度な接続機能
MT8873の成功をベースに開発された「MT8875」は、さらなる高速化、通信カバレッジの拡大、優れた電力効率を実現する複数の新たな接続機能強化を統合しています。3GPP Rel.17対応による、通信エリアの拡大と省電力性を両立します。さらに、最大220 MHzの3CC対応により、下り最大5.14 Gbpsの圧倒的な通信速度を実現します。データフローやダウンロード容量、通信速度を大幅に向上しています。また、オプションで衛星NTNにも対応し、どこにいてもデバイスの常時接続を維持します。
Wi-Fi 6EとWi-Fi 7の双方をサポートすることで、MT8875は性能、消費電力、コストの各要件に最も適した接続ソリューションで柔軟な設計を提供します。より高い性能が求められる用途に対しては、Wi-Fi 7機能は3つの周波数帯を利用できるマルチリンクオペレーション(MLO)を採用しており、さらなる高速スループット、より安定した接続、そして低遅延を実現しています。
コンピューティングの大幅アップグレード
MT8875は、12.8 TOPS以上の生成AIアクセラレーションと最新LLMのサポートにより、前世代モデルと比較して2倍以上のTOPSを実現しています。この強力なAI性能は、リアルタイムな応答性とシステムの自動監視が求められるエンタープライズム、産業、スマートリテールなどの現場には不可欠です。スマートリテールでは、MT8875のAI機能により、セルフサービス端末やインタラクティブデジタルサイネージ、電子メニューボードのユーザー体験を大幅に向上させます。さらに、自動認識、データ収集(AIDC)分野においても、迅速な製品特定とデータ入力により現場スタッフの作業時間を大幅に削減します。
MT8875はTSMCの先進4nm低電力プロセスを採用し、高性能コア×4+高効率コア×4のオクタコアCPUにより画期的な性能を発揮します。この高い処理能力と省電力性の両立は、即時応答と低消費電力が必須となる産業用HMI端末に最適です。また、小型パッケージにより基板面積を節約でき、サイズや電源の制約が大きいIoT機器の設計自由度を高めます。
強化されたマルチメディア機能
画像認識、システム、スクリーン、デジタルディスプレイは、エンタープライズ、産業、スマートリテール分野の機器において一般的なフォームファクタです。「MT8875」は、最大30fpsでの32MP単眼、または16MPデュアルカメラ構成をサポートしています。これらの充実したマルチメディア機能は、滑らかで応答性に優れたグラフィックス性能が求められる高度な産業用HMIディスプレイに不可欠です。またリテール環境においても、セルフサービス端末、デジタルサイネージ、POS端末の直感的な操作性を高めます。
先進の接続性とAIを1つのプラットフォームで実現
AIがIoTの可能性を再定義する中、「MT8875」は高度な5G、Wi-Fi 6E/Wi-Fi 7、衛星NTN通信、そして強力なオンデバイス生成AIアクセラレーションを融合します。コンパクトで電力効率に優れた設計と相まって、これらの機能はOEM各社に対し、常にネットワークにつながるインテリジェントな次世代のエンタープライズ、産業、スマートリテール向けデバイスを自在に創出できる柔軟性を提供します。さらに、MT8875は高速のUSB 3.2デュアルモード、PCIe Gen 3、I2C、I3C、UART、I2Sインターフェイスを備え、多様なIoTアプリケーション向けに、周辺機器や機能の柔軟な拡張を可能にします。
MT8875の詳細については、こちらをご覧ください。MediaTekのIoTポートフォリオについてお読みください。